活力なべ購入記<購入まで>料理好きを自称しているのに、何年も圧力鍋は購入をためらっていた。 なんせ高い!どれもこれも2~3万する!貧乏性の私はどうしても手が出ない。 ホームセンターで2980円とかで売ってる奴は部品とか古くなっても補充無理そうだし。 だれもが早いとかおいしくなるとか言ってるけど、味はしみ込みにくいらしい。 酒飲みに多い、濃い味好みの私たち夫婦にはあわないんじゃないのかなぁ。 周りでも使ってる人が一人しかいない。なぜか料理の師匠である友人まで使っていない。 使っているという一人の友人は「思い立ってすぐシチューとかカレーとか作れるし、うちのは小さい奴だから場所もとらないよ」と言うけど、 う~ん、ほんとに味が染み込んでるの、シチュー? でもやっぱり気になるので、百貨店の圧力鍋コーナーに行って、怪しい観察を続けていると、しつこいおばちゃん販売員につかまってしまったりする。 普通はそんな販売員につかまることなど無く逆に えらそーにしている私なのだが、どうしても圧力鍋に対しては気が弱くなり、 「はぁ、そうですか」とかいいながら小心者丸出し。何年も魅力を感じながら購入に至れない自分が情けない。 比較検討大好きな私が、実は一番気になるのは、チラシがよく入るアサヒ軽金属の「活力鍋」だった。 サイトを見ると、小型の「スーパー活力鍋」とやらが、いい!、が、 チラシってなんかうさん臭い・・・。CMも変だし。名前もおちょくっとる。でも、なんか気になる・・・。 優柔不断・・・。 意を決して、 さりげにこの会社に電話してみたりする私。 チラシだけでこんな高いものを買う気がしないもんね。 「あの~、そちらに行けば現物を見れるんですかね?」 「はい、そうですが」 「他では見れませんか?」 「阪神百貨店で、実演販売を不定期に行っておりますので、そのときご覧いただけますが。」 とのことだ。確かにチラシにも書いていた。行ってみるか・・・。 「あら、何の実演かしら?私はね、鍋を見に来たんじゃないのよ、偶然通りすがりよ」 などと、なぜか装わなくてもよい態度をしながら、しらじらしく実演販売に近づく。 鍋売り続けて何年、のようなおじちゃんがトークを展開している。 べらべらしゃべってるうち豆が煮えたりして、ちょっとビビリながらも「ふふん」という態度をくずさない。 すごいじゃないか。どんどこいろんなものが煮崩れずにやわやわに!でも、味は美味しいのか? それに、この鍋は無骨だった。あまりかっこよくない。かっこいい鍋、というもの定義ができないが とにかくなんか古臭い感じ。トークの最中もあちこちチェックしてみたり おじちゃんの小道具をいじってみたり、深く観察する私だったが、やっぱり撃沈して戻ってきた。 しかし、私のこころは「スーパー活力鍋」にすでに魅了されていた。 1.大きさが手ごろで毎日使えそう。 私はソース作り以外小鍋を余り使わないので、径が24cmで高さが8cmと低いのがいい。 2.熱源を選ばない。(現在は大きいほうの活力鍋も全ての熱源OK) 3.ガラス蓋と真空蓋がついていて、普通の調理や、真空保存もできる。これも毎日使えるポイント。 4.重さもましだし、補助ハンドルがついているので楽。 5.そして、世界最高気圧である2.41気圧!(必要なのか、そんなに圧力!) あ~でも~~~~ こんなに私が悩んでいるのに、実演販売に行って何日かたったある日、飲み会で友人が 「圧力鍋GETしてん。いいで~!」と圧力鍋トークを始めたではないか なぬっ!あんたの家に圧力鍋!しかも、いとも簡単に手にしとるではないか! 呆然としてしまった。何年も迷い続けていたことがあほらしくなったというか、ぷちっと何かがキレた。 またもや阪神百貨店へ向かう。(結構頻繁に実演販売をやってる) 先日のおじちゃんだ。このおじちゃん、下手では無いけど、無駄な動きが気になる。 煮ている間、添付の料理集を右に置いたり左に置いたり、こっちのもんをさわったり移動したり 全く意味の無い動き。お~い落ち着かんかい。 しかし煮えた豆はふっくらぴかぴか。にんじんもカレーに入ってる大きさがうたい文句の1分加圧。 しかも薄く切ったにんじんも煮崩れていない。おもりがダサいけど、音はなんか楽しそうでもある。 「すいません、固まり肉を煮ることがよくあるのですけど、スーパー活力鍋だと 高さが余り無いので、やっぱり大きい鍋のほうがいいでしょうか?」 おじちゃん「蓋のうらの蒸気の穴をふさがなければ大丈夫だし、豆みたいに膨らむもの以外だったら 蓋が閉まって、 全体量が鍋の2/3ぐらいなら大丈夫。」といいながら結構大きいかぼちゃや 高さのあるビンを入れてみて見せてくれた。ふうん、結構入るんだ。 (実はメールでも問い合わせ済み) 「それに蓋がほかに2種類ついてるし、毎日使うならコレくらいの 大きさのほうがいいでしょ。」 そうだけど、高いほう勧めてんのちゃうんか、コラ、と言う気もぬぐえない。 「それに、メーカーに発注すると1ヶ月だけど、ココならすぐ持って帰れるし。」そりゃ実演販売だし当然。(写真は蓋の裏がわ。中央がちょっと出っ張ってる) 私「でも、なんでこんなに圧力高いの?」 おじちゃん「実は日本のメーカーのは圧力高いんですよ。玄米とか固い根菜とか炊くからね。 外国製のは主にシチューとかでしょ。そんなに圧力必要ないんですよ。 他にも日本製でいいのあるんだけど、アルミ製が多いんだよね。 熱伝導はいいけど耐久性なんか考えると、うちは5層と7層で丈夫だしね。」 玄米に適してる! 魚を骨まで食べたい&玄米を美味しく食べたくて圧力鍋の購入を考えていた私はくらっときた。 そうか、日本製にこだわってはいなかったけど、理にかなってる。 「それに、百貨店だから商品券も使えるしね」 は?商品券・・・・・・。家に結構あるぞ、なんかのお返しで2万ほどあったはずだ。 キラーン!「おじちゃん、ありがとう、そうやね、商品券今度もって来る!」そっか~商品券だよ。 (しつこいが別の日、だんなに鍋をみてもらいに行き「うちはスーパー活力鍋がいいよ」と お墨付きをもらった。その日も買わなかったのだけど^^;) 購入だ!商品券を握り締め、平日の人気の無い鍋売り場に向かった。 「あ~買いに来てくれはったん。」おじちゃんも顔見知りだ。 10円のガムを買うような勢いで「コレください!」と鍋をレジへ。商品券があるから実費はほんの少し(*^^)v 自転車のかごに鍋を入れ、ちょ~幸せ気分で家路に着いた。 新品のなべはきらきらだ。煮て煮て煮まくったるぞ!みとれよコラ(誰に言うとんねん、と言う気もする) この日から、私の活力鍋(圧力鍋)人生は始まった。あのおじちゃんの代わりに実演販売させて欲しいくらいだ。 私のトークのほうが真実味があるぞ。それに、煮たものもぜひ食べてもらいたい。 いろんな友人に活力鍋のすごさを伝え、友人に食べてももらった。 結果2人の友人が圧力鍋を購入。(残念ながら別メーカー) アサヒ軽金属の回し者ではないが、ビタクラフトやWMFやティファールやシラルガンやフィスラーやラゴスティーナ がなんだ!(調べまくっとるがな)でもちょっとビタクラフトはお洒落で惹かれてたのよね。圧力鍋っぽくなくて。 <玄米に挑戦!> 早速、玄米を炊いてみる。全部玄米っていうのをほとんど食べたことが無いので、3割ほど白米をまぜてみた。 ・・・。圧力かかりまくって白米が糊っぽい。ごはんは低圧1分間で炊けるのだ。玄米は高圧15分。 失敗、というかちょっと考えればわかるだろ、と言う気も。 しかしなんだか甘くておいしい。期待できるかも・・・。 次に、全部、玄米にしてみる。うれしいことに、玄米は綺麗に研がなくてもいい。楽だ。 もちろんおいしく食べるには一晩浸水しとくと良いけど、すぐ炊いても大丈夫。(ちょっと固め) 3合計り、ざっと洗ってざるに上げ水気を切ってから、4合の水をいれる。軽く塩を一つまみいれてうまみを出す。 表面を均し、オモリを高圧にセットしてガスの火をつける。強火で加熱し続けてると5分ほどでシュコシュコ オモリが振れ出すので、激しく振れるようになったら弱火にして15分。慣れた今では大丈夫だけれど、 始めは正直爆発して死ぬのではないかと、加圧中は遠巻きに見守っていた。 13~14分ほどしたら蒸気の匂いを嗅いでみてこげ臭がしないかチェックし、火の調節。 おこげは美味しいができすぎると良くない。この頃になると蒸気の量が少なくなってくる。 15分たってこげ臭がしてたらそのまま消して、しなかったら一度強火にしてちょっとちりちりさせてから火を消す。 圧力が無くなったら蓋を開け、ほ~ら出来上がり!まぜて布巾をかけて蒸らしておく。 浸水無しなら洗い初めから蒸らし迄40分ぐらい。ご飯並み。ご飯やおこわは低圧で加圧1分なので もっと早い!うちの電気がまは圧力が無いので玄米は2時間かかる。 味はと言うと、 これがびっくり、もちもちの食感で、玄米の香ばしさも加わって 柔らかいおかきでも食べてるよう。 ご飯と言うより、おかずの一部のようにも感じられる。 お店などで食べる玄米とは全く違う。愛する梅干や納豆も合う。うまいじゃ~ないか!感涙! その後、 あじや、プリン、肉などに圧力をかけまくった結果、だんなに圧力をかけなくなり 夫婦円満にも貢献してくれている。すばらしい効果。 早く柔らかく、おいしいって、すごい話だと思う。シチューや煮物は素材の味が濃縮される感じなので 超濃い味好きな私たちでも、薄味で食べられる。 それに、圧かけてからしばらく煮込んだり、水気を飛ばしたりすると濃くなるので大丈夫だし 具を取り出して、汁だけを煮詰めてかけるという手もある。もちろん、それでも所要時間は少ない。 「なんでもっと早く買わなかったのか」 WEBでみんなそう書いてるから、逆に信じたくなかった私だったけど、まさしくそう思った。 ところで「圧力鍋を買ったけど、何つくって欲しい?」というとみんな口をそろえて「豚の角煮!」 そんなにイメージ強いんだろうか? いろんな質問サイトで「活力鍋ってどうですか?」って聞いてますよね、みんな。 これは買いですよ。料理の嫌いな人もぜひ。(回し者ではありません。) 他の圧力鍋でもきっと重宝すると思います。 みんな、圧力鍋、買いましょう! アサヒ軽金属工業(株)のホームページ(活力鍋のメーカーです) -完- <スーパー活力鍋良いところと悪いところ> 良いところ(購入の決め手)と逆にたぶん 他の人はこれで買わないのでは?という悪いところを書いてみました。 ◆ 良いところ ◎小型(高さ8cm、径24cm)で軽め。小さい圧力鍋は径も小さくなるので、材料が重なってしまって煮にくいけど これなら肉じゃがでもビーフシチューでもうまく煮込めるし、かき混ぜやすい。普通の鍋としても重宝。 スパゲティを茹でたり、フライパン代わりにもできる。毎日圧力鍋で5合以上のご飯を炊くとか、毎日 大量の肉を煮たりしないのなら、この大きさがいいと思います。ちなみに家は2人家族ですが、 パーティのとき、肉850gほどをこれで煮ています。タン一本もふた裏に接触しなければ茹でられます! ・「スーパー」という名前がなんだかクサクて良い。 ・他の圧力鍋より高圧、短時間でできる。 ・光熱費が節約できる。 ・もちろん、低圧、高圧切り替えあり ・素材の味が引き出される(なんでか科学的には解らないけど) ・温まりやすく、さめにくい。 ・たくさん入れても補助ハンドルつきなので運びやすい。 ・蓋が他に2種類ついている。ガラス蓋は通常の煮物や、圧力かけた後の煮込みに。 真空蓋は保存や、味のふくませに最高。活力鍋でも使えるサイズ。(真空蓋は現在はついてない?) ・焦げ付いても汚れがおちやすくいつまでも美しく使える。 ・部品がなくなってもすぐ供給してくれるのが安心。 ・熱源を選ばない。 ・地味な料理が多いけど、添付の料理ブックが充実している。 ◆ 悪いところ ・高い。(他の圧力鍋も高いけれど、手ごろな値段のものもあるので、なかなか手が出ないみたい。) ・ちょっと、もさい。(鍋って長い付き合いだから見た目は人によっては非常に大切かも。) ・シュコシュコうるさい。(私はそういうものだと思ってたけど最近の圧力鍋は静からしい) ・大量(ほんとに大量ね)の煮物は2回に分けないといけない。 ・チラシが怪しげ(笑) |